ブックタイトル森林のたより 820号 2022年1月

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概要

森林のたより 820号 2022年1月

活かす知恵とを森林人108●詳しい内容を知りたい方はTEL(0575)35ー2525県立森林文化アカデミーまで新米猟師にオススメわな猟×〇〇?調査とリスク管理を兼ねて?岐阜県立森林文化アカデミー講師●新津裕林道沿いで発見した「ニホンジカ」その傍らには樹皮を剥がれたヒノキが目立ちます。生息数が過密な場所では、下草が生えずに木が育たない場所もあります。獣道は複数の生き物が時間帯をずらして利用している。通常は足跡などの痕跡から生き物を特定するが、時間帯や行動を映像で確認できるのがトレイルカメラの最大の魅力。ているのかを知ることができます。そして、想定以外の動物が映っていた場合、心と道具の準備を事前にしておくことで、より安全で確実な捕獲を行うことができるのです。確実な捕獲とともに、安全を確保する事こそ、持続的に狩猟を行っていく上で大切なことと考えています。トレイルカメラは1万円前後で防水機能を備えたものが販売されています。※設置する際には、わな同様に土地所有者の許可を得るなどのマナーを忘れずに。わな猟免許取ったけど、技術を教えてもらえる師匠に巡り合えない、仲間が欲しい。そんな人は一緒に活動しませんか?健全な森林を維持するためにも若手の猟師仲間募集中です!●森林獣害日本は言わずと知れた森林大国です。森林面積はおよそ2,500万ha、国土面積の約2/3が森林という、世界でもトップクラスの森林率を誇ります。日常生活の中でも山や森が目に入る機会が多いのではないでしょうか。このように自然が豊かな心象がありますが、森の中へ足を踏み入れてみると、外から見ていた風景とは一転して健全とは言えない光景が広がっていることもしばしば。様々な原因がありますが、中でも近年問題となっているのが「野生動物による被害」です。令和元年度には年間で約4,900haが何かしらの野生動物の被害にあっているという統計データが林野庁から報告されています。そして、その被害面積のおよそ70%がニホンジカ由来と言われています。●対策としての捕獲森林被害の大きな要因であるニホンジカを全国的に捕獲して適正な頭数に制御しようという取り組みが全国的に行われています。なお、狩猟免許所持者の動向としては、銃猟免許の所持者は高齢化とともに年々減少傾向にありますが、わな猟免許の所持者数はここ10年ほどで倍増しています。私自身も、所属していた林業事業体の所有するヒノキ林がシカの食害にあった事がキッカケでわな猟免許を取得し、くくり罠でニホンジカの捕獲を行いました。ところが、自然相手・生き物相手なのでなかなか思い通りにはなりません。「この場所なら明日にはかかるだろう!」と思っていると、1週間たってもかからない。「試しにかけてみるか」と思って設置すると、その日のうちに捕獲できてしまう。そんな事の繰り返しの日々でした。●錯誤捕獲を避けるためのアイテムわなで捕獲をするにあたり、最も困るのは錯誤捕獲です。捕獲予定でない獣(カモシカ等)をわなで捕獲してしまった場合、放獣しなくてはなりません。放獣の際は怪我をさせないように、自身も怪我をしないように細心の注意を払う必要があり、極力避けて通りたい現象です。そこで、狩猟免許の取得と狩猟登録をした学生と猟場でわなを仕掛ける際には、予定箇所へ事前に【トレイルカメラ】を設置する事を推奨しています。事前に獣道にカメラを設置することで、現在その場を通っているのかの確認と、どんな生き物がその場を利用しMORINOTAYORI 12