ブックタイトル森林のたより 820号 2022年1月

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概要

森林のたより 820号 2022年1月

通信<ぎふ木遊館オータムフェスタ>この号が出るころはすっかり冬ですが、秋深まりし11月20日・21日の2日間『オータムフェスタ』を開催し、いつもの遊びに加えて、特別なメニューを用意して楽しんでいただきました。初日の木育ひろばでは、当館でも大人気のさるぼぼ型の積み木『つみぼぼ』の作り手であり、つみぼぼ名人でもある白百合工房(高山市)の上野さんが来館されました(右写真)。みんなで名人芸をまねしよう!という企画です。来館者の皆さんには妙技ともいえるその積み方にチャレンジして楽しんでいただきました。上野さんも来館者のリアルな反応を見ることができて、今後の制作の参考になったことと思います。今後も作り手さんと利用者の交流を企画していきたいと思います。木工室では、木育プログラム『木で編む和綿のコースター』を開催しました(左写真)。(一社)岐阜県教育文化財団が取り組む『tomoniつながる和綿プロジェクト』とのコラボレーションです。同プロジェクトは、日本の風土と日本人の肌になじむ和綿を育て、糸にし、布にしていく過程をアート・デザイン・ビジネス・福祉・農業の分野でつなぎ、新たな出会いと仕事の場が生まれる場づくりを目指しています。そこに今回、ぎふ木育が加わりました。参加者はスギの割り箸を編み棒に加工し、ヒノキの板に固定した縦糸の間を和綿の糸で縫ってコースターを作りました。割り箸も綿も、普段自分たちが使っているものは、だれがどこでどのように作っているんだろう、そんなことを考えるきっかけとなるプログラムでした。初日の15時からは、名誉館長である竹下景子さんによる朗読会を開催しました。一般申し込みの親子(または祖父母と孫)30名に加え、県内の大学で保育・幼児教育を学ぶ学生などを招待しました。朗読会の前には、アイスブレイクとして、普段から木育ひろばで来館者の遊びを見守っている「さとやまさん」によるおはなし組み木『おおきなかぶ』を来館者と一緒に楽しみました。今回、竹下名誉館長に朗読していただいたのは、童話作品『ニングルの森』(著者:倉本聰)で、7月の1周年感謝祭のときに朗読していただいた続きです。北海道の原生林の荘厳な命の営みをニングルという小さな小さな先住民族の目線で描かれた物語で、竹下名誉館長は声色や間の取り方を変えながら、まるでニングルがそこにいるかのように朗読されました。赤ちゃんを抱っこしながら聞いていたお母さんも、物語に引き込まれるような表情で聴き入っていました。朗読の後には、竹下名誉館長による「読み聞かせのコツ」ミニ講座を開催しました。参加者からは、「おすすめの絵本は?」「絵本に入り込んでついつい書いてない表現を加えてしまうのですがよいでしょうか?」などの具体的な質問のほか、「読み手」が存在する意味とは?という学問的な視点の質問もあり、ひとつひとつ丁寧にご自身のお考えをお答えいただきました。朗読会の様子は、ぎふ木遊館YouTubeチャンネルで公開していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。ぎふ木遊館YouTubeチャンネル二次元コード2日目の木工室では、糸のこで「ヒノキの木琴づくり」。自由なデザインで切ってみてどんな音が鳴るのかお楽しみ♪木育ひろばでは、親子向けに「おはなしおもちゃ劇場」。おもちゃに加えて、手遊びやわらべ歌を使った参加型の劇場でした。また、下呂市出身のギター奏者である伊藤智美さんによる生ライブを開催しました。木に囲まれた空間の中で、懐かしい里山の景色を思い起こさせる優しいメロディに皆さんうっとり。最後には、子どもたちがお気に入りの積み木を手に持ち、ギターと歌に合わせてカチカチ打ち鳴らしてセッション。参加者もスタッフも楽しむことができたオータムフェスタとなりました。MORINOTAYORI 8