ブックタイトル森林のたより 822号 2022年3月

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概要

森林のたより 822号 2022年3月

普及コーナー下呂地域における林業普及活動林業普及指導員渡辺公夫林業普及指導員二階勇二■下呂農林事務所け、今年度、下呂市森林づくり基本計画(仮称)の策定作業を進めています。策定作業は、下呂市と下呂農林事務所による「計画策定チーム」でたたき台を作成し、下呂市森林管理委員会の意見を聞きながら作り上げていく形としました。まず、策定チームで課題の洗い出し作業を行い、抽出した22項目について「現状分析」と「課題」を作成しました。作成した「現状分析」と「課題」は、下呂市森林管理委員会の「森林整備部会」、「木材利用部会」、「森林活用部会」において、3部会で延べ6回にわたり熱心な議論がなされました。また、11月下旬には市内の林業事業体の方々が下呂市の森林の将来像について自由に話し合う意見交換会(がやがや会議)を開催しました。森林経営管理法に基づく意向調査については、令和2年度に初めての取り組みとして、地籍調査完了地区である馬瀬惣島地区111ヘクタールを対象地に選定しました。意向調査業務は、南ひだ森林組合への業務委託により実施し、意向調査、森林の現地(プロット)調査、経営管理権集積計画(案)の作成までを一括して実施する内容となっています。今年度の取り組み取り組み2年目となる今年度からは、年間千ヘクタール程度の意向調査を実施することとし、現在、3地区557ヘクタールで調査を実施中です。この3地区も地籍調査完了地区ですが、今後は地籍調査未了地も対象としていく予定です。また、令和2年度に意向調査を実施した馬瀬惣島地区においては、27ヘクタールの経営管理権集積計画を作成し、市町村森林経営管理事業として保育間伐を実施しています。下呂市森林づくり基本計画(仮称)の策定作業令和2年度の下呂市森林管理委員会において、下呂市の森林づくりの基本方針を策定すべきとの提案を受下呂農林事務所管内は、岐阜県の中東部に位置する下呂市のエリアで、森林面積約78千ヘクタールのうち約7割に当たる約55千ヘクタールを民有林が占めています。人工林率は県平均を大きく上回る62%で、その約7割をヒノキが占めています。令和元年度に森林経営管理法が施行されるとともに森林環境譲与税の譲与が開始されました。譲与税を有効に活用し、森林経営管理制度による森林整備を着実にすすめることが下呂市の重要な課題となっています。今回は、下呂市がすすめる森林経営管理法に基づく森林整備の推進の実施状況と、林業普及活動の取り組みをあわせて紹介します。森林経営管理制度の取り組み状況昨年度までの取り組み下呂市には、過去十年以上間伐等の施業履歴がない人工林が約14千ヘクタールあり、森林経営管理制度を活用しながら森林整備を推進し、これを解消することを目標としました。また、森林整備を進めるためには、下呂市、林業事業体、森林所有者の連携が不可欠であるとして、新たな連携組織「下呂市もりづくりセンター(仮称)」の設立に向けた検討が始まりました。▲課題の洗い出し作業MORINOTAYORI 16