ブックタイトル森林のたより 824号 2022年5月

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概要

森林のたより 824号 2022年5月

通信<来館者の日常につなげるプログラム~絵本ひろば~>ぎふ木遊館には、木の遊具やおもちゃ以外に、100冊以上の絵本を所蔵しています。森や木を題材にしたものはもちろん、親子のコミュニケーションにつながるもの、手遊びや創作につながるものなど、多種多様なものが揃っています。毎月第2土曜日には、図書館での司書経験豊富なスタッフが木工室におススメ絵本や手作りポップをレイアウトし、『絵本ひろば』を開催しています。絵本を通して、身近な自然、季節の行事、暮らしの習慣を知ってもらい、日常の中でそれらに出会う楽しさや自分との関わりを伝えています。3月の『絵本ひろば』では、かがく紙芝居『たんぽぽ』を紹介しました。冬越しのロゼット葉(地面に貼り付くように放射状に出る葉)の話をしたら、ある小学生の男の子は床に大の字に寝て、ロゼット葉の真似を体で表現してくれました。また、蝶々がテーマの絵本を読み、簡単な折り方でできる立体の蝶々の作り方を教えたところ、小さな子にも「できた!」を味わってもらうことができました。後日、家庭でも親子で折り紙を楽しみながら春の気候や生き物の話をしました、という来館者のお話も聞くことができました。『木育』というと、森や木の話をしないといけないんじゃないか、木に詳しくないといけないんじゃないか、という先入観がある方もいるかもしれませんが、そうとは限りません。参加者の共感を生む話題、テーマの新鮮さや時事性も大事です。相手のことをよく観察し、絵本・折り紙・手遊び等、自分の得意なことを活かしながら、森や木につながる様々な要素を細やかにつむいでいくことも大切です。木育の発祥の地である北海道では「あれも木育これも木育」ということばで様々な取組があります。ぎふ木遊館でも、スタッフの創意工夫でいろんなスタイルの木育を発信していきたいと思います。<地域とのつながりをつくるプログラム~竹灯篭づくり~>3月下旬、山県市長滝で竹林整備と地域振興を目的に活動している「長竹会」のみなさんをお招きし、竹灯籠づくりのプログラムを開催しました。竹も身近な里山を構成する種の1つで、きちんと手入れをして有効活用していくことに関心をもってもらうためのプログラムです。「竹は木かな?草かな?」そんな問いかけから始まり、好きな長さ・太さの竹を選び、模様の型紙も好きなものを選びます。型紙にそって電動ドリルで穴をあけていきます。型紙に縛られず、好きな模様にしたいという子にも丁寧な指導で対応してくださいました。電動ドリルを使うのが初めてという方がほとんどで、子どもも大人もよい経験になり、満足感と達成感を感じてもらうことができました。長竹会は、竹林整備で出た竹を使って、毎年約2,000基の竹灯籠を山県市の甘南美寺境内に設置し、竹灯りと山寺の幻想的な雰囲気を楽しむイベントを開催しています。このような地域の取組とのつながりをつくるプログラムを今後も企画していきたいと考えています。MORINOTAYORI 10