ブックタイトル森林のたより 824号 2022年5月

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概要

森林のたより 824号 2022年5月

普及コーナー研修生の現場課題を解決に導く新たな施業プランナー研修林業普及指導員上村康人■森林文化アカデミー森林技術開発・支援センター普及企画係集中的にアドバイスをいただきながら、いわゆるオーダーメイドで課題解決に向けて取り組む手法をとることとしました。施業プランナー育成研修○研修目標1施業プランナーの役割や必要な基礎的知識を身に付けること。2施業プランナーの主たる業務である施業提案書の作成及び、森林経営計画作成と実行監理の出来る人材の育成。○令和3年度の研修開催状況1修了人数:10名2開催日数:14日○研修内容の紹介研修は5月から2月の間に実施しました。研修項目として、森林調査、森林所有者への施業提案、研修の集大成である実績発表等を行いました。解決に取り組む過程を通じて、技術力の向上を図ること。右に記載しましたように、大きな違いは、「維持」と「向上」にあります。○新たな研修の必要性これまで、施業プランナーの皆さんには、概ね5年に1回、技術維持研修を受講していただいておりました。この研修へのご意見としては、長年、施業プランナーとして活躍されている方にとっては、似通った受動的な内容である一方で、更なる技術の向上が望まれているといったご意見がありました。一方で、県としても、研修開始から一定期間経過しているため、改善すべきものは改善したいとして検討してまいりました。○発想をどこに施業プランナーが事業を実施する状況はそれぞれ違います。地形等の自然状況、流通等の経済や社会の状況、組織の状況、さらに森林所有者の方や地域の意向が挙げられます。そのため、様々な現場の状況の違いに対応することが重要で、その違いへの対応力を高めることが技術力(実践力)の向上と言えます。○課題解決型の手法そこで、研修生が自身の現場で実際に直面する課題を題材にし、学術的な専門家や施業プランナーとして、また、林業経営を実践されている方々に講師としてはじめに岐阜県では、平成20年度から施業プランナーを「森林所有者に対し、間伐や路網整備等の収支を含めた施業提案を行い、森林経営計画を作成・実行監理ができる中核的な人材」と位置付け、林業事業体の施業プランナーを育成するための研修を企画・運営しており、令和3年度末までに187名が修了し、現場で活躍しています。研修が始まって13年目になる令和3年度は、研修内容を刷新しました。施業プランナーを養成する「育成研修」は従来と同様である一方で、令和2年度まで実施していた、育成研修修了生の資質維持を図る「技術維持研修」を廃止し、新たに、施業プランナーの技術力の向上を図るための「実践力向上研修」を実施しました。新たな研修の発想と手法研修の実績に入る前に、新たな「実践力向上研修」実施方針について、触れたいと思います。○研修目標の違い技術維持研修?現場で活躍する施業プランナーが、資質維持や時機に応じた知識を身に付けること。実践力向上研修?現場で活躍する施業プランナーが、自らの事業地における問題発見から課題▲写真1森林調査についての座学MORINOTAYORI 16