ブックタイトル森林のたより 826号 2022年7月

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概要

森林のたより 826号 2022年7月

活かす知恵とを森林人114●詳しい内容を知りたい方はTEL(0575)35ー2525県立森林文化アカデミーまでGNSS,GIS,スマホで一人で測量・設計岐阜県立森林文化アカデミー准教授●杉本和也の場所と架線のルートをリアルタイムに確認することができるので、一人で線のルート上に杭を打つことができます。実際に先行伐倒して、架線を張りましたが、ほとんど誤差なく杭を打った場所の上空に主索が張り上がりました。●IT機器を用いて省力化今回用いたRTKGNSSですが、基地局からのリアルタイム情報を元に精度の高い位置情報を算出しているため、携帯電話の電波が入らないところであれば、今回のように精度高く主索の位置を押さえていくことができません。しかし、ITの進化には目覚ましいものがあります。通信技術が6G世代になれば、山間部でも電波が入ると言われています。古くから使われているGNSSですが、精度の向上により、まだまだ活用できる場面があるかもしれませんね。●高い精度のRTK-GNSS林業業界でも使われる場面の多いGNSS(アメリカのGPS,ロシアのGLONASS,日本のQZSSなど含めた人工衛星による位置測位システムの総称)ですが、近年、より精度の高いRTK-GNSSを安価に購入することが出来るようになりました。従来はGNSSを測量に使おうと思っても、空が開けた場所でも誤差2~3m、林内だと20~30mほどずれて、尾根なのに谷を示しているということも多々あり、歯がゆい経験をされた方も多いのではないでしょうか。しかし、RTK-GNSSでは誤差数センチという高い精度で測位が可能です。これを使えば従来2人で行っていた測量作業を一人で行うことができます。演習林で林業架線の架設を行った事例を紹介します。●架線の索張りをGISで検討効率よく集材可能な架線を計画するためには、架線のルートを探すことが大事です。そこで役に立つのがGISです。地形を3Dで見ながら、どのあたりに線を張れば線の高さを確保できるのか、集材ポイントはどこにするのか、検討します。●スマホとGNSSで線下踏査架線ルートを計画した後は、架線が通るルート上の立木を伐採する先行伐倒を行う必要があります。どの木が架線のルート上にあるのか特定する必要があるのですが、従来はコンパスで測量したり、赤白ポールを持って複数人で林内を歩き回ったりしていましたが、GNSSとスマホを使えば、自分図QGISの3Dで架線計画図スマホで現在位置と架設位置を確認MORINOTAYORI15