ブックタイトル森林のたより 830号 2022年11月

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概要

森林のたより 830号 2022年11月

国有林の現場から73御嶽山合同パトロールルを行うことになりました。登山口へ向かう道中も天気は続いていましたが、しばらく車を走らせたところで見えてきた御嶽山の山頂は、見事に雲に隠れていました。途中で雨が降るかもしれないという心配を抱きつつ濁河温泉口を出発しました。山岳救助隊の方を先頭にその後に続くようにして山を登っていきましたが、正直ついていくので精一杯でした。かなりペースを落として合わせてくれているのはわかりましたが、重い荷物を背負っての登山に慣れておらず、高い段差を上る時、足がとても重かったです。森林限界を超えたあたりから呼吸が少し苦しくなって、本当に酸素が薄くなっているのだなと感じました。なんとか五の池小屋へ到着し長めの休憩を取った後、今回の宿泊先となる二の池ヒュッテに向かいました。一日目の目的地である小屋に着いた岐阜森林管理署は約4万haという広大な国有林を管理していますが、その中には日本百名山の一つに数えられる御嶽山も含まれています。新型コロナウイルス感染症の影響で、昨年は実施できていなかった御嶽山の夏山パトロールが、今年、二年ぶりに実施されることとなり、登山客の増加が見込まれる7月中旬から10月上旬まで、岐阜森林管理署、山岳救助隊などの組織が合同でパトロールを行いました。今回は、今年4月に新規採用され、合同パトロールに初めて参加した職員からの報告です。数日前から天気が心配されていましたが、幸いにも当日は朝から晴れ間が広がっていました。今回は、署の先輩、下呂市役所に勤めながら山岳救助隊にも入隊されているベテランの方と共に、3人で合同パトロー下山に関しては登りよりも精神的には楽でしたが、足に負担がかかっているのがよく分かり、帰りの道はとても長く感じました。下山が終わり出発地点の登山口に到着すると、本当に自分は御嶽山の登山を無事に終えることが出来たのだなと嬉しくなりました。様々な場面でお世話になった山岳救助隊の方には、感謝の気持ちでいっぱいです。今回はパトロールとしての登山でしたが、自分は登るのに必死で、登山道の危険な箇所の確認や現場写真の撮影などの業務をしっかりと行うことができなかったので、もっと体力をつけなければいけないなと反省しました。次回またこのような業務に携わる機会があった時のために、体力作りを頑張っていきたいです。(岐阜森林管理署)時は、大きな達成感で疲れも吹き飛びました。山小屋の方が作ってくださった夕ご飯もとてもおいしく、山の上でも温かいご飯を食べることができて感動しました。また、明かりのない暗闇の中では星がはっきりと綺麗に見えて、星空を近くに感じました。二日目は朝から天気が良く、御嶽山の最高峰である剣ヶ峰に登頂することが出来ました。辺り一面を展望することが出来ましたが、先日規制が解除されたばかりの未だに火山灰が残っている風景を見て、事故を風化させてはいけないなと強く感じました。その後山岳救助隊の方の提案で登山スポットを何箇所か案内して頂きました。道中、ライチョウの親子やオコジョなど珍しい動物も見られ、貴重な体験が出来ました。▲山頂を眺める筆者▲火山灰が残る山頂付近MORINOTAYORI 18