ブックタイトル森林のたより 831号 2022年12月

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森林のたより 831号 2022年12月

23456789234567892345678第62回治山研究発表会・第60回治山シンポジウムの開催写真-1岐阜県発表の様子写真-2第60回治山シンポジウム令和4年9月28日、29日に国立オリンピック記念青少年総合センターにて、第62回治山研究発表会・第60回治山シンポジウム(主催:治山研究発表会・治山シンポジウム実行委員会)が開催されました。治山研究発表会は、治山事業の発展に資することを目的に、全国の治山事業関係者が集い、日頃から研究してきた技術研究等の成果を発表する場です。今回の発表会では4部門、全33項の発表があり、岐阜県からは調査・計画策定等における取組として、「山地災害危険地区の事業化優先度判定における航空レーザ測量データの活用について」(恵那農林事務所)を発表しました。また、治山シンポジウムでは治山分野でのICT技術の活用事例や今後の展望等が討論されました。この発表会・シンポジウムが県内治山事業関係者の励みとなり、これからも治山事業の発展のため研鑽を積まれることを期待します。【森林保全課後藤謙宜】ウッドショックへの対応「ウッドショック」今となっては聞きなれた言葉となりましたが、当時は森林行政に携わる私たちにとっても大変な驚きでした。木材価格が約2倍に高騰することを誰が予測できたでしょうか。ウッドショックを踏まえ、今後の県の取り組みについてご説明します。ウッドショックの影響新型コロナウイルス感染拡大の影響で、米国では木材需要拡大と木材価格が高騰し、国内では輸入材の確保が困難になり、輸入材価格は新型コロナウイルス感染拡大前の約2倍に上昇しました(グラフ1)。輸入材から国産材への需要が増加し、国産材製品価格も新型コロナウイルス感染拡大前の約2倍に上昇しました(グラフ2)。輸入材及び国産材の価格は下降傾向にありますが、現段階でも高値を維持しています。ウッドショックの状況下では、県産材を多用する工務店では価格上昇はあったものの製材品の確保はできていました。一方、輸入材を多用する工務店は、プレカット工場から予約受付の制限、納期延期、値下げ要請などがあり影響は多大なるものでした。今後どうするべきか輸入材の急激な価格変動に左右されないためには、素材生産者⇔木材加工業者⇔工務店の信頼関係からなる県産材の安定取引体制を構築し、定常的に長期間の取引ができるような取り組みが必要です。白川流域の川上~川中~川下の事業者が「白川LSC(ローカルサプライチェーン)システム」の包括協定(令和4年1月)を締結し、確約された木材需要とそれに対応する安定的な原木供給、製材品の安定生産を目指しています。ウッドショックを教訓として、県では引き続き県産材の安定的供給体制の構築を支援してまいります。(円/m 3)140,000120,000100,00080,00060,00040,00020,0000190,000170,000150,000130,000110,00090,00070,00050,00020.1【県産材流通課田口正英】合板2,4002019年5月2019年12月2020年6月2021年1月2021年7月2022年2月2022年8月ホワイトウッド集成管柱<製材輸入平均単価>注:輸入平均単価は、総輸入額を総輸入量で割った値。(円/m3)カナダ製材製材合計EU製材ロシア製材1011グラフ1※モクレポ令和4年10月号スギ正角(10.5cm角,3m,KD)1221.1101,33962,86654,120<木材製品価格>ヒノキ正角(10.5cm角,3m,KD)合板45,156グラフ2※モクレポ令和4年10月号101112114,711 98,979120,000100,00083,18883,20580,00075,79879,007 71,56240,00072,46622.1140,00060,00020,00002,2002,0001,8001,6001,4001,2001,000MORINOTAYORI 6