ブックタイトル森林のたより 835号 2023年4月

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概要

森林のたより 835号 2023年4月

morinosプログラム紹介!!岐阜県立森林文化アカデミー内にある森林総合教育センター(morinos)で実施しているプログラムについてご紹介します!<ツキノワグマの掌・足剥製標本づくりを開催しました>morinosでは、森に親しむ入口となる様々なプログラムを開催しています。今回ご紹介するのは「ツキノワグマの掌・足剥製標本づくり」です。ニホンジカなど野生鳥獣による森林被害や交通事故が増加する中、有害駆除されるニホンジカやツキノワグマは、一部がジビエ料理などで有効利用されるものの、他はほとんど利用されません。中でも足は有効利用されることはなく廃棄物として処分されてしまいます。そこでツキノワグマの掌・足の有効利用として剥製標本をつくる2日間のプログラムを実施しました。今回は1人でツキノワグマの掌と足(つまり前足と後ろ足)の両方を剥製標本にします。寄生虫などの感染予防のため-20℃で60日ほど冷凍保存してあるものを使用します。1日目はメイン講師の田中正至さんが、皮にナイフを入れる位置、皮を剥ぐ時の刃物の持ち方、肉の削ぎ方など細部にわたって指導されました。皮を剥ぎ、肉を削ぎ、骨を抜くことができると剥いだ毛皮を1つの容器に入れて、洗濯洗剤を入れて、全員で踏み洗いし、翌週まで鞣(なめ)し液に浸します。通常は廃棄されるシカ・イノシシ・クマの足(掌)皮を剥ぎ、肉を削ぎ、骨を抜いていきます鞣(なめ)し液に浸す前の状態1週間後の第2回は、鞣し液につけておいた毛皮を洗うことから始まります。毛糸用の洗剤で洗濯し、トリートメント処理、最後に脱水機にかけたら縫合の準備は完了。三角針(革針)と蝋引きの麻紐を使って真剣に縫っていきます。ツキノワグマの年齢によって皮の固さが異なります。三角針(革針)と蝋引きの麻紐で真剣に縫っていきます。完成した標本(右が前足、左が後ろ足)ご夫婦で参加縫合した掌「足ってこんな形をしているんだ」「関節ってこうなってるの?」「こっちが前?こっちが後ろ?」「肉球が柔らかい」などなど様々な感想が飛び交いました。野生鳥獣の体に実際に触れることはなかなかできない経験です。さらに自然に、森林に興味を持っていただけると嬉しいです。こうしたプログラムはmorinosのHPで開催をお知らせしています。多くの皆様のご参加をお待ちしております。興味を持ってくださった方は、morinosのホームページ、動画YouTubeをご覧ください。ホームページhttps://morinos.net開所時間10:00~16:00YouTube検索「morinosチャンネル」定休日毎週火・水曜日morinosHPYouTube「morinosチャンネル」9 MORINOTAYORI