ブックタイトル森林のたより 836号 2023年5月

ページ
18/22

このページは 森林のたより 836号 2023年5月 の電子ブックに掲載されている18ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

森林のたより 836号 2023年5月

普及コーナー岐阜県地域森林監理士養成研修林業普及指導員森孝博■森林文化アカデミー森林技術開発・支援センター普及企画係【崩壊3条件】・急傾斜である・流れる土がある=地盤が風化している・土を流す水がある=地下水が多い崩壊の3条件を踏まえ、郡上市内において、現地研修を実施しました。現地研修においては、CS立体図を見ながら実際の崩壊危険地形を解説、水分の多い土壌を好んで生育する植物の解説、崩壊前に見られる移動体の特徴と樹木の関係、断層地形(地盤が風化しやすい)の見分け方などについて学び、現場を「観る(観察し、判断する)」ことが大切であることを理解しました。地域課題研修研修生には実技として「地域課題研修」に取り組んでいただきました。割が大きく、市町村林務行政を支援する「岐阜県地域森林監理士」の活躍が期待されています。研修生は、林野庁が作成した映像資料を視聴し、続いて、岐阜県の担当課である森林活用推進課から補足説明や県の支援等について学んだ後、意見交換を行い、理解を深めました。路網整備・防災研修森林研究所の研究員を講師に招き、山地災害リスクを考慮した森林管理について学びました。まず、座学において、森林の多面的機能、日本及び岐阜県の地形の特徴、路網作設や森林伐採と崩壊の関係から、山地災害リスクに配慮した事業地選定の重要性について学びました。崩壊危険地形の特徴として崩壊3条件が揃うと、災害のリスクが大きくなるということを理解しました。はじめに岐阜県では、地域における森林の管理及び経営に必要な専門知識を有し、市町村林務行政への支援や民有林経営の助言等を行う「岐阜県地域森林監理士」の養成及び認定を行っています。岐阜県立森林文化アカデミーでは平成29年度から、「岐阜県地域森林監理士」の養成を行うための研修を企画・運営しています。令和4年度の研修開催状況1研修生人数:5名2研修期間:令和4年6月6日~10月27日(延べ16回)研修内容の紹介研修内容は、国外情勢、国施策、県施策、倫理法令、森林計画、森林経営管理制度、林業経営、路網整備、防災、更新、野生動物管理、木材利用、バイオマス利用、木材流通の全14項目に加えて地域課題研修(実技)と多岐にわたります。今回、研修の内容の一部について紹介します。森林経営管理制度(森林経営管理法)研森修林経営管理制度は、管理が行われていない森林について、市町村が仲介役となり、地域の関係者や民間事業者と連携しながら、適切な森林の経営や管理を進める制度です。この制度では市町村の役1森林経営管理制度の研修2郡上市内での現地研修MORINOTAYORI 18