ブックタイトル森林のたより 836号 2023年5月

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概要

森林のたより 836号 2023年5月

ぎふ木遊館では、木製大型遊具や木のおもちゃで自由に遊んで過ごしてもらっていますが、土日・祝日を中心に、季節に合った遊びや木のものづくりなどの木育プログラムを提供しています。それらは、乳幼児から大人まで様々な年齢層を対象として、年間60種類以上にもなります。木育プログラムを通して子どもたちは五感を使って木への愛着を持ち、大人には森と人との関わりに気付いていただきます。今回は2月下旬に開催した2つの木育プログラムを紹介します。おはなしおもちゃ劇場2か月に1度、「ぎふグッド・トイ委員会」のみなさんにお願いして、木のおもちゃや絵本、パネルシアターなどを使って、季節や伝統行事などに関するお話しやパフォーマンスをしていただいています。この日のテーマは「冬にありがとう、春、待ってるよ」。絵本「ふゆめがっしょうだん」、おはなし組み木「てぶくろ」などを通して、身近な自然・動植物に興味関心をもってもらうことをねらいとしています。途中、親子のふれあいも演出しながら、子どもたちだけでなく保護者のみなさんにも話に聞き入ってもらいました。この日は、県産材で作ったカホン(ペルー発祥の打楽器)も登場し、その音色に、参加者の体も自然に揺れ、木遊館の賑やかな雰囲気と相まって素敵な空間となりました。また、印象的だったのは、1人の女の子が傍のサワグルミにずっと抱きついてお話を聴いていた姿です(右の写真中央)。大きな木はお母さんのような安心感があるのでしょうか。室内に居ながら本物の樹に触れることのできる木遊館ならではの光景でした。森の中でおはなしおもちゃ劇場をしても、きっとこういう姿が見られることでしょう。君もちびっこ大工さんぎふ木育協会に所属するぎふ木育指導員の青山朋子さんに実施していただきました。木を切る体験を通して、モノづくりの楽しさを感じてもらうこと、「作りたい!直したい!」という気持ちにつなげ、モノを大切にするきっかけにしてもらうことをねらいとしています。最初に「五感ってなに?」というお話や、材料となるスギのこと、ノコギリの特徴・持ち方・動かし方を伝えます。少し緊張気味だった子どもたちに対し、保育士である青山さんは、質問を投げかけながらうまく声を引き出し、徐々に表情を和らげていきます。ノコギリを使う場面では、最初に青山さんが実演した後、それを参考に親子で協力して作業してもらいます。体験するのは子どもですが、保護者の方には傍に寄り添い、あて木をしっかりと固定し、必要最小限の声掛けをしてもらいます。これで子どもたちは安心して作業を進めることができます。今回、「○○づくり」のように決まった製作物はありません。自由なサイズで切り、自分で切った分は自由に持ち帰ってもらいました。ある子は「ストラップにするのが楽しみ」と言っていましたし、大きな角材を切った子は、お家できれいに塗装してオリジナルのサイコロを作ってくれた様子をインスタグラムに投稿してくれました。木遊館での体験が家庭での体験につながったことは嬉しいことでした。MORINOTAYORI 8