ブックタイトル森林のたより 838号 2023年7月
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森林のたより 838号 2023年7月
国有林の現場から81中津川市加子母地区森林整備推進協定の計画)、木曽川流域地域管理経営計画(「国有林野の管理経営に関する法律」の規定に基づき、国有林野の管理経営の考え方や伐採等の事業の総量等について、森林管理局長が流域ごとにたてる5年間の計画)の計画期間に合わせたものとなっており、当初から平成30年3月31日で一度目、平成30年4月1日から平成35(令和5)年3月31日に二度目の更新期を迎えました。国有林では岐阜県内7箇所において隣接する民有林と森林整備推進協定を結び、双方が協力し効率的な林業経営等が行えるように取り組んでいます。今回は、その内の一つである「中津川市加かしも子母地区森林整備推進協定」について紹介します。この協定は、平成24年3月27日に中津川市加子母地区にある民有林555ha、国有林3,228ha、合計3,783haの森林を対象として、岐阜県林政部長、中津川市長、岐阜県森林公社理事長、王子製紙株式会社資源戦略本部副部長、中部森林管理局東濃森林管理署長の5者にて協定を締結しました。この協定の有効期間は中津川市森林整備計画(「森林法」の規定に基づき、中津川市が市内の民有林を対象に森林関連施策の方向や造林から伐採までの森林の施業及び保護等の規範を示し、適切な森林整備等を推進するために5年ごとにたてる10年間この「裏木曽地域」の特質を踏まえ、民有林と国有林が連携して以下の取組を推進することとしています。(1)多様な森林を利用し間伐の方法など森も林りづくりや路網の作設技術などについて学習します。(2)ヒノキを中心とした木材の有利販売や森林資源の有効利用について学習します。(3)都市部住民や地元の子供達に対し、森林環境教育や林業体験を実施することにより、森林の重要性や林業・木材産業について学習してもらう取り組みを行います。(4)素晴らしい森林空間を利用して、レクリエーションの場を提供します。(東濃森林管理署)今回は、更新期を迎えるにあたり関係者と調整を図り、この協定へ木曽三川水源造成公社理事長、加子母森林組合代表理事組合長の2者にも加わっていただき、民有林は当初の協定面積から倍増の1,063haとして再出発することとなりました。これからも民有林、国有林が一体となって、地域林業の発展に向けて取り組みます。【協定の解説】協定地を含む中津川市加子母地区は、古くは裏木曽三ケ村(加かしも子母・付つけ知ち・川かわうえ上)の一つとして、西暦1,300年代頃から伊勢神宮の式しきねんせんぐう年遷宮材を始め、銀閣寺、駿府城、名古屋城、江戸城などの歴史的・文化的建造物の建築用材を供出してきました。現在では、「裏木曽地域」と称され、昭和の時代に入ってからも伊勢神宮はもとより、姫路城や名古屋城の改修工事用に樹齢300年を超える木曽ヒノキが利用されています。また、81%の人工林率を誇る民有林を中心として銘柄材「東濃桧」などの優良材生産が活発に行われています。さらに、森林の内容を見れば単層林、複層林、針広混交林など、多様な森林を有する地域です。一方、多様な森林と木曽川に注ぐ付知川などの清流がマッチした風光明媚な地域であることから、毎年多くの人々がこの地を訪れます。森林整備推進協定の区域森林整備推進協議会運営委員会の様子MORINOTAYORIMORINOTAYORI 2020